日時:10月27日(土) 10:55~11:15
場所:丸の内ピカデリー1
出席者:役所広司、今井美樹、塩谷瞬、南沢奈央、秋元康、井坂聡監督

秋元康:足元の悪い中、皆さんお越しくださりあいましてがとうございます。小説を書いているときは、映像化するなんて考えていませんでした。それが、すばらしいキャスト、スタッフ、監督の手により、小説を書いているときにイメージしていたそのままに、そして小説では描ききれなかった部分まで映像化されました。しっかりと見て、生きるということを考えて頂けたらと思います。
役所広司:台風が近づいている中、お越しくださいましてありがとうございます。井坂監督をはじめとしてすばらしいスタッフとすばらしい作品ができました。今日は、試写会ではなくお金を払って来て下さっている方だからこんなお願いをしたいのですが、もし本当に面白かったらぜひ宣伝してください。銭湯などで「『象の背中』、面白かったなぁ」と言っていただいたり、電車の中でもかまいません。(場内笑)
もし気に入らなかったら静かにそのままにしていて下さい。(再度場内爆笑)
どうぞごゆっくり楽しんでください。
今井美樹:雨の中、こんなにたくさんの方に来ていただき、うれしく思っています。こうやってここに立つのは3度目なのですが、いよいよ始まるんだなと、高揚感でドキドキしています。今年の暑い夏に、すばらしい家族に出会い、愛する人を見送るという悲しく切ない経験をしましたが、この作品によって、生きている意味、生かされていることへの感謝を日々感じています。私個人としても、この映画に参加できたことで、人として明日への一歩をすすめる大きなエネルギーをもらいました。また、表現させて頂く人間として、この時期にこういう作品に出られ、お父さん、息子、娘に出会えたこと、誇りに思っています。つらいけれどすごく暖かい映画が出来上がりました。皆様の心に暖かいものが届けばいいなと思います。今日はどうもありがとうございました。
塩谷瞬:どうもこんにちは。今日この場で初日を迎えられることがうれしくて、緊張しています。雨の中、お金を出してきてくださる方がいらしてうれしいです。僕はこの映画ですばらしい家族をもらいました。藤山家と過ごせて、自分の中でいろんなものが変われましたし、改めて周りの人を大切に思い、優しくなれました。人の一生を2時間で表すのは短いと思いますが、僕たちが現場でつむぎだした何かがあると思うので、それを感じてもらえればと思います。今日はありがとうございます。
南沢奈央:今回この映画が初めての映画となりました。そして、映画の中でチアダンスを初めてやりました。初めて尽くしで、現場で皆さんに迷惑をかけることが多く、雰囲気に慣れるのも大変だったのですが、撮影を終えてみて、役所さんと今井さんと塩谷さんと、本当に家族のような雰囲気を作れたことがうれしかったです。また、この作品をこんなに多くの方に見ていただけるのはうれしいです。みなさんありがとうございます。
井坂聡監督:秋元さんの原作をいただいたのが1年前でそれから今日に至るまで、すばらしいキャストと、僕を支えてくれるスタッフのおかげで、この作品を皆さんにお届けできることに、感無量、感謝の気持ちでいっぱいです。一方、一年かけて作った作品ですが、主人公が半年で亡くなっていく話ということを考えると複雑です。どう生きていくか、人それぞれ自分の立場に置き換えて見ていただける作品だと思いますのでどうぞよろしくおねがいします。
司会:試写会などで役所さんの演技が絶賛されていますが、演技でこだわったところはありますか?
役所:つくづく思ったのですが、ひとつの作品にいろんな力が合わさってできていくんですね。基本的に家族4人が仲良くし、そのように仕向けてくれる共演者・スタッフがいて、自分の力以上のものが出せると思った。こだわりについては、人が死んでいく映画ですが、ユーモア・笑いもあるので、その部分を丁寧に演じました。
司会:今井さん、22年ぶりの映画出演ですが感想は?
今井:心臓が口から出そうなくらい緊張しています。毎日毎日暑い中スタジオに通って全員で思いをこめて作った作品で、それに混ぜてもらえたことがうれしいです。それをこうやって見にきてくれるひとがいるのは、思っていた以上に胸がいっぱいになりました。スタッフを代表して私たちはここに立たせてもらっていますが、この映画への思いが皆さんに伝わることを願っています。
司会:塩谷さん、役所さんや今井さんと共演してどうでしたか?
塩谷:本当の家族のように自然で居られました。今でもお父さん、お母さんと呼んでしまうくらい仲良くさせてもらえてうれしいです。自然な雰囲気を作ってくださり、今どう演じるかが素直にできて、感謝しています。
MC:南沢さんは映画初出演ですが、ここは見てほしい、というところは?
南沢:やっぱりチアですね。撮影前から練習を始め、とてもがんばったのでぜひそこをみてください。
司会:秋元さん、初長編小説の映画化ですが、感想はいかがですか?
秋元:産経新聞に連載しているころは、先がわからずに書いていましたが、この映画のできあがりをみて、役者が息を吹き込んでくれたとおもいます。なぜ幸弘は皆に愛されたのか、自分が作りだしたキャラクターが自分とは違うところで動き出し、お客さんとして楽しめる作品になりました。あの砂浜でのシーンはみなさんの目に焼きつくと思います。あと半年たったらどうするかということがいろんなところで話題になっていますが、半年先のことを思い、その繰り返しで40年50年と人生を生きていけたらと思う作品だと思いました。
井坂監督:主人公が自分と近い歳なのでなかなか冷静にはなれなかったが、皆さんといろんなことを共有できたらと思います。監督としては、観客の皆さんが感じたそのままが感想だとおもうので、これ以上は申しません。が、生きることを考えてもらえたらと思います。
司会:最後に役所さんからメッセージをお願いします。
役所:映画化する前に原作を読んで本当に感動しました。その感動を2時間に映し出したいとがんばりました。病気で死んでいく人の映画は重くなりがちですが、この映画は見終わったときに一瞬一瞬を、家族や周りの人のことを大切に思って生きていこうと思ってもらえたら大成功です。でも、そんなことは考えずに気楽に見てください。そして、面白かったらいろんなところで宣伝してください。今日はどうもありがとうございました。


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